子育て・教育

幼稚園の先生からママへ

【先生からママへ】成長のみちすじを共に喜んで

2017年07月07日(金)

山形県私立幼稚園・認定こども園協会 理事 認定こども園さゆり幼稚園(山形市)園長・高橋栄美子先生

 新年度もあっという間に4カ月目を迎え、もうすぐ夏休み。子どもたちも保育者も保護者も、すっかり園生活のリズムが身についてきたのではないでしょうか。中でも、子どもたちの成長ぶりは、大人顔負けの早さで新しい生活に順応し、その姿に目を見張るばかりです。

 さて、先日、園行事としてファミリー運動会を行いました。広々とした公園で、家族皆が参加できる運動会です。そのために何日もかけて練習するのではなく、その年齢に合った競技やダンスを通常の保育の中で実践し、「一人」から「仲間と共に」身体を動かす楽しさを感じて、チャレンジする意欲が湧いていきます。

 運動会でのチーム名も皆で考えます。どんなチームが強いか? 速いか? 満3歳児から5歳児までが皆で考えるのです。今年のチーム名は、「うさぎ」vs「かめ」。当園で飼育している動物に子どもたちの目がとまったようです。「かめって本当は速いんだって!」という男の子。「うさぎのほうが走るのが早いよ」と女の子。その会話を楽しみながら、耳を傾ける保育者。チーム名が決まると、家庭で用意したTシャツに一人一人チームの絵を描き、ユニフォームを作ります。背中には、大切な自分の名前の頭文字を書き、子どもも、保育者も家族も、あらためて一人の存在の重さを意識します。

 運動会の最終プログラムは、年長児と全保育者の混合リレー。お父さんたちが手をつなぎ、腰をおろしてトラックを形作り、その周りを走ります。子どもも保育者も真剣勝負! 今年の結果は、かめチームの勝利! 負けた悔しさに、うさぎチームは涙・涙・涙…。保護者からも感動の涙と、そして大きな拍手が湧き起こりました。入園当時からこれまでの成長のみちすじが、涙としてあらわれたようです。

 競技後に食べたおにぎりのおいしかったこと! 「先生、明日は絶対勝つからね!」。子どもたちは、もう次のステップを目指していました。
 焦らず、じっくりと時間をかけて、日々の園生活の中で一人一人の成長を喜ぶ。そのように周囲の人たちに認められ、励まされることが、子どもたちの自信へとつながり、またチャレンジする意欲をもたらすのです。私たち大人はその過程を大切にして、結果のみを重視しないことを心がけていきたいものです。
 パパもママもご家族皆で喜び、共に成長していきたいですね。一人一人が大切な存在なのですから…。
 
【幼稚園児とママの情報誌「あんふぁん」東北版・2017年夏休み号に掲載】