医療・健康

健康コラム

再発しやすい 腟カンジダ

2010年06月07日(月)

抵抗力が低下している時、誰にでも起こりうる病気です

腟カンジダは、「カンジダ菌」という真菌によって起こる膣炎、女性特有の病気です。
この菌は、皮膚や口の中、腸内などに存在し、男女や年齢に関係なく誰でも保菌しているものですが、何らかのきっかけで菌が繁殖することがあります。女性の場合は、腟内にある菌が繁殖して「腟カンジダ」を発症します。

<主な症状>
●外陰部のかゆみや熱感、痛み
●おりものの変化(量、酒粕やカッテージチーズのような白く濁った状態)

<主な原因>
●風邪や疲労
●抗生物質の長期使用
●ホルモンバランスの変化
●妊娠中
●糖尿病

発症は性感染症(STD)によるものと思われがちですが、上記のように日常生活によるものがほとんどです。抗生物質の使用などによる免疫力の低下、また疲労やストレスによる抵抗力の減少のほか、カンジダ菌は湿気を好むため、下着の締め付けなどにより外陰部が湿った状態であることも誘因に。
症状が表れたら、早期に適切な治療を行うことが一番。かゆみが強くなってかきすぎると、刺激によって感染が広がったり、かゆみが痛みに変わってしまうことも。
そしてこの病気は再発しやすいのも大きな特徴。症状が表れたら医師の診察・適切な治療が急務です。
婦人科、または産婦人科を受診します
検査は、膣や外陰部の状態、おりものの性状を検査します。顕微鏡での検査のほか、
菌を培養して調べる培養検査があります。かゆみの原因には、カンジダ菌以外による
ものも考えられるため、きちんと検査をすることをおすすめします。

腟カンジダと診断された場合、一般的に抗真菌薬の腟錠と軟膏で、からだの内側と外側からの治療を行います。
治療にかかる日数は1クール1週間。腟錠は1日1回入れるタイプのものと、3日に1回、6日間薬が持続するタイプ(毎日通院・治療が難しい人向き)があります。

腟の中の菌を少しでも早く出すことも大切。そのためには毎日通院して腟の洗浄も行えるのが理想です。
医師が薬の効果を確認する意味でも、5日〜6日の通院が必要です。
また、治療の途中で症状が治まったからといって自己判断で治療を中断するのは、再発の原因にもなりますので
あなどってはいけません。
市販薬を使用する場合に
最近は市販の治療薬のCMも目にするようになりました。腟カンジダはそれだけ“ありふれた病気”ではありますが、使用にあたっては薬についてきちんと理解をすることが大切です。

市販薬は、過去に腟カンジダで医師の診断・治療を受けた方に限って使用できる、「再発治療薬」です。おりものの変化やかゆみの症状から再発を自分で判断できる人で、医療機関へ行くことが難しいという人は、市販薬を使うこともひとつの手段ですが、症状が初めてで医師の診療を受けたことがない人は、自己判断での使用は危険です。
こちらも、腟内に入れる腟錠とクリームがあります。
使用する際は、衛生的に、正しい用法で使用することが大切です。腟錠が正しく入れられない、また用法がきちんと守られないなどによって薬の効果が不十分または症状が悪化することもあります。市販薬を使用しても症状の改善が見られない場合は、必ず医師の診断を受けてください。

<日頃気をつけたいこと>
腟カンジダにならない、また再発を予防するためには、以下のことを意識した日常生活を送ることが大切です。

●下着は通気性の良いものを着ける
●おりものシートや生理用品ナプキンはこまめに交換
●入浴の際は、石鹸で外陰部をごしごし洗わない
●石鹸は刺激の少ないものを使用する(薬用の低刺激性石鹸などが有効)
●感染予防のため、タオルは家族と共有しない

取材協力/松永女性クリニック
        院長 松永 弦さん
        仙台市若林区河原町1-3-17 TEL 022(722)3288
協力/宮城県医師会